コロナ前と、コロナ後に関して、ゲンシシャの運営のこれからを考えるきっかけとなるいくつかの変化がありました。
①客層の高齢化
このことについてはいろんなところで言及していますが、コロナ前は10代~30代のお客様がほとんどでした。
現在は、40代~70代のお客様も増えてきて、ご来店された理由をお聞きすると、「Twitterを見てきた」と仰られます。
この変化について、いくつか理由が考えられて、
1.ゲンシシャのTwitterがセンシティブ設定をしているため、そもそも若者は年齢制限で見ることが出来ない
2.コロナ禍で年配の方もインターネットを情報源にすることが増えた
3.大分県内など地元のお客様が増えた
この3つが主な理由ではないかと考えています。
あと、私の周りを見渡すと、10代~20代はInstagramやYou Tubeを主な情報源にしていて、Twitterを見ている人は少ないように感じます。
客層が変わると、置いている品物も変えなければなりません。
お客様の傾向として、人皮装丁本などの骨董品より古書に興味を持つ方が増えました。
②近所の方のニーズ
大分県内のお客様が増えたことによって、様々なニーズに応える必要が出てきました。
たとえば、ゲンシシャで『鬼滅の刃』が読みたい、村上春樹が読みたい、人によってはインテリアデザインの本が読みたい、などご近所さんのニーズにも応える必要が出てきたのです。
コロナ禍で県外のお客様がどっと減ったときには、経済的にも、精神的にも、とても苦しかったものですから、ご近所さんのニーズも大切にしなければ、との思いが強くなっています。なによりご近所さんは常連さんになってくださる可能性が高いですから。
けれども、県外からわざわざ足を運ばれるお客様はやはりニッチな本が読みたいでしょうから、店内に置く本のバランスについて、今一度考え直す機会となっています。
③まとめ
今なら、ヴィレッジヴァンガードが時代を経て、ライトな商品を扱うようになった理由が身にしみてわかります。
本という趣味性の高い商品を扱う上で、様々なニーズに応えようとすると、どうしても大量の本を陳列せざるを得ない。けれども、大分県内で一番多くの本を扱っていたジュンク堂書店が閉店したこともあり、大量の本を置くことが一概に良いことだとも思えません。なによりその路線でいってしまうとアマゾンには勝てません。
ちょうどよいバランスについて、考えています。