2021年1月18日月曜日

書肆ゲンシシャの2020年

  しばらくブログを書きませんでした。なぜかというと、ひどい鬱に悩まされていたもので、まとまった文章を書くことも億劫になっていたからです。

 2020年は、新型コロナウイルスの蔓延で、今までにない波乱の年となりました。 

 そんな中、書肆ゲンシシャの来客はどのような推移をたどっていたのか。今回は、私でしか書けない、そして事実に即した内容を書き留めます。

 2020年は、当初からお客様の数が多く、特に大学が春休みとなる2,3月は、申し訳なく思うものの、店から溢れんばかりの来客がありました。中心はもちろん大学生、若い女性、なかでも東京からのお客様が多く、次に大阪、福岡と続きます。

 4月になると、緊急事態宣言が発出される直前まで、東京からの来客が続きました。中には政府関係者のご子息もいらっしゃり、内部情報を聴いたりしたものです。緊急事態宣言が発出される直前に、ゲンシシャは臨時休業しました。

 5月になると、持続化給付金を受け取り、これでしばらくはしのげるとほっとしたものです。コロナの影響で閉店された他店から本を譲り受けました。今でも大切に扱っております。

 6月となり、ゲンシシャは営業を再開しました。しかし、まったくと言っていいほど、来客はありませんでした。近隣にお住まいの常連のご高齢の方は、コロナを理由に来店を躊躇され、大分県内を中心とした方々に支えられました。

 7月となり、東京での大きな仕事も舞い込みましたが向こうの現場で陽性者がでたため、キャンセルとなりました。まもなくGO TO トラベルが始まり、徐々に県外のお客様も戻ってきました。

 そう、このGO TO トラベルが、ゲンシシャにも大きな影響を及ぼしました。日に日にお客様の数が増え、例年でも8,9月は大学が夏休みとなるため多いのですが、10月になってもまだ増え続けました。知人に言わせると「毎日がゴールデンウィーク」。はっきり言いますが、店頭での売上は例年以上、かつてないほどのお客様がいらっしゃいました。それも多くが東京からのお客様、中には北海道からいらっしゃった方もいて、この動きが11月まで続いたものでしたから、体力的にはしんどいところもありましたが、賑わい、売上が大きく増えた期間となりました。

 12月になると、東京からのお客様がまた減少しました。かわりに、大阪と福岡からの来客が中心を占めるようになりました。年末が近づくにつれ、帰省客が増え始めると、また東京から来店される方もみられました。

 2021年初めての記事となる今回は、まず2020年の様子をゲンシシャの来客という観点から綴りました。こうしてみると、やはりゲンシシャに興味がある方が東京に多くいらっしゃることを実感します。その方々がGO TO トラベルを契機として別府までいらっしゃったことに感謝いたします。

 二回目の緊急事態宣言が発出され、気が抜けない状況ですが、 存続をかけ、精進してまいります。