2018年4月9日月曜日

リュウゴクが誘う別府のディープスポット巡り

 春になり、暖かい日々が続きます。
 別府は、地下を断層が通っており、将来的には別府を軸にして、九州が南北に分かれるとも言われています。また、温泉や地熱は、そこに住む人々に生命力を与えてくれるとも。
 そんな別府には、ディープスポットがいくつもあります。
 知られざる、けれども、どこも好事家にはたまらない場所です。
 どうぞ、ゲンシシャと共にお楽しみくださいませ。

ビジネスホテルはやし
 別府駅を降りて海側に建つビジネスホテル。言わずと知れた心霊スポットです。七階建てで、最上階に温泉があるのですが、五階は天井が崩れて水が滴り落ち、ベッドが立てかけてあったり、おまけに薄暗いので見た目の恐ろしさでは群を抜きます。二階には謎めいた隔離された部屋があります。フロントの方に尋ねてみると、「私もバイトなのでホテルのことはよくわかりません…」と言葉を濁され、なんとも怪しい。ただ、前の所有者がこのホテルに住んでおり、色々秘密の部屋があるとのこと。探してみれば奥が深い。シングル一泊3500円。二人で7000円です。私は泊まろうと試みたものの冷や汗が止まらず逃げました。

ホテル・キャッスル
 「湯~園地」で有名になったラクテンチの近くにある廃墟ホテル。ここも有名な心霊スポットです。全国から見物客が訪れたため、立ち入り禁止になっています。

野田隧道
 別府八湯の中でも、静かで、人が疎らなため穴場になっている柴石温泉の近くにあるトンネルです。現在でも使われているトンネルのすぐ隣りにあります。草が生い茂っており、侵入するのは難しそうです。霊感が強いA氏によると、別府の中でも最も強い霊が棲み着いているとのこと。責任はとれません。

七ツ石温泉
 七ツ石稲荷神社の境内の中にある温泉で、九州の関ヶ原といわれた石垣原の戦いの舞台となった古戦場の跡地です。大きな石がいくつもあり、一番大きな石にはしめ縄がされて祀られています。浴槽内にペットボトルが入れられていたり、謎が多い場所です。

吉弘神社
 七ツ石で討ち死にした吉弘統幸が祀られている神社です。関ヶ原の戦いのとき、大友氏に仕え、家康側である東軍につくよう進言しましたが、聞き入れられず、西軍に参加し、黒田軍相手に善戦したものの、次第に劣勢になり、わずかな兵を率いて突撃しました。 後に熊本藩士になった子孫により祀られました。

天満神社の奥の祠
 別府では桜の名所と知られる境川のほとりに、天満神社があります。正月に参拝する方も多い、地元で愛されている神社です。その奥に、大きな岩を祀っている謎の祠があります。訪問してみると、足元にはカマキリの死体が転がっており、虫でしょうか、黒い物体が周りを飛び回って離れません。なにか邪気を感じる、魔の物が棲む場所です。

霊泉寺
 かつてその奥に八幡地獄と呼ばれる、件や鵺、河童の剥製を展示していた怪物館をそなえた地獄がありました。今は公園になっているのですが、その手前には霊泉寺と呼ばれる広大な寺があります。地蔵がいくつも並び、館内には地獄絵図が飾られているなど、ただならぬ気配を感じさせます。塩がお供えされている瓶や、錆びた本堂、そして、ひっそりと残っている鶴見地獄の高温が訪れる者たちを惑わせます。

西別府橋のかかし
 別府の山側、扇山と南立石の間にある境川にかかる橋の、南立石側に、釣りをしている二体のかかしがあります。遠目に見ると、本物の人間と見紛うほどの、リアルなかかしです。隣の公園には、ドラえもんなどキャラクターを象ったかかしがあり、一種異様な雰囲気を醸し出しています。

尺間神社
 別府の南側にある神社です。山の上にあり、黄色く塗られた鳥居をくぐった後、百段ほどの階段を上りきったところに本堂があります。パワースポットとのことですが、体力があるときしかおすすめできません。上りきったときの達成感はあります。大分県内には佐伯市にも同名の神社が存在します。

貴船城
 白蛇のホルマリン漬けが参拝者を出迎えてくれます。個人で所有されている城で、同じ方が山地獄も経営されています。見晴らしがいい高台にあり、人気の観光スポットです。

隠山
 平家の落人たちが隠れ住んだという山間の集落です。コレラが流行った時に地域の人々を治療したといわれる三十三観音や、東京大学に合格者を相次いで出したといわれる知恵地蔵など、様々な石仏が眠る神秘的な場所です。市街地から離れた場所にあるので車で行きましょう。

八幡朝見神社
 別府の初詣といった朝見神社です。大変人気がある神社ですが、正月以外は人も疎らです。表参道には、盃とひょうたんの形をした石があり、この二つを踏むと良いことが起きるとされています。有名なパワースポットです。

黒岩教会
 山奥にある教会で、奥に滝をそなえています。地震の際に上から落ちてきた大岩をせき止めたことから、パワースポットとして知られています。滝に打たれると幸運に導かれるかも知れません。

八幡竈門神社
 別府の北側、亀川にある神社です。鬼が一夜で造ったとする伝説が残る石段があります。亀を祀っている珍しい神社です。

迫の銭井戸
 別府の南側にある、金が湧いてくるとされるおめでたい井戸です。その昔、別府には金鉱があって、金を産出していたといいます。金を期限を決めて拾い、借りることが出来るとされていますが、もし無断で持ち去ったり、返さなかったりすると天罰が下るという、やや恐ろしい言い伝えがあります。

みねや旅館
 昔、別府が栄えていた頃、旅館として経営されていた骨董屋です。現在は息子さん、と言ってももう90歳以上ですが、が継がれて骨董屋をされています。珍品がなんと500円均一(一部除く)で購入できる財布にやさしいお店です。今では店主が入院中につき、更にその息子さんが運営されているとのこと。仮面などが飾られており、フォトジェニックな外観です。

酒井理容店
 海に漂着した流木を拾っては、仮面を作り続けている店主が経営している理髪店です。なんと購入することもできます。県外から噂を聞きつけた観光客が訪れるのだとか。表の、仮面がぐるぐる回っている看板は面白いです。アウトサイダー・アートという言葉では表現しきれない孤高の芸術家です。

別府ブルーバード劇場の地下
 別府唯一の映画館「別府ブルーバード劇場」は、東京から1ヶ月(時に2ヶ月)遅れて新作を発表する、地元の人々に愛される場所です。なんと他の映画館と同じ値段で、実質貸し切りで映画を観ることができます。過去の名作を特集上映したり、新しい試みも続けています。そんな映画館の地下には、有名な心霊スポットがあります。アートイベント「混浴温泉世界」でも使われましたが、実際に霊の姿を見た人も大勢います。現在はシャッターが降りており、立ち入りが制限されていますので、ご注意ください。

番外編
鬼神社
 別府のお隣、西大分にある神様の代わりに鬼を祀っている神社です。鬼の仮面が境内に並んでおり、鬼の顔を描いた可愛らしいお守りを購入することができます。駅などが近くになく、少し奥まった場所にあるので交通手段にご注意を。奥にも祠がありますが、雨の日に行くと足を滑らせて落ちてしまう可能性があるので慎重に行きましょう。

 後日、書き足していく所存です。お楽しみに。